2013年3月26日火曜日

今更ながらのWBC

各方面で話題になったことですが、遅ればせながらWBCの話題を。今回のWBCは準決勝で惜しくも三連覇の夢が潰えた日本代表サムライジャパン。そのベストゲームとして、二次ラウンドの台湾戦の逆転勝利をあげる人が多いと思います。1点ビハインドの9回ツーアウトからの、鳥谷選手の二盗と井端選手の奇跡の同点打は、日本中が興奮したでしょう。延長10回、ついに中田選手の犠牲フライで勝ち越した日本代表は、その裏を押さえて奇跡の逆転勝ちをおさめたわけですが、日本選手たちのハイタッチの後ろで、マウンドのまわりに円陣に並んだ台湾選手たちが360度全方位に向かってお辞儀をする姿が話題になりました。

残念ながら日本の地上波ではリアルタイムでその姿が放送されることはなかったので、YouTube上ものですが今日の動画はMr.サンデーのレポートです。2年前、日本は東日本大震災という未曾有の災害に見舞われました。そのとき真っ先に支援を表明してくれ、世界最多の義援金や救援物資、世界最速での救助隊の派遣などたくさんの支援をしてくれた台湾。その台湾に対して感謝の意を表そうという、ある日本人の1つの提案ツイートから物語は始まります。ドーム球場に足を運んだ日本人たちのなかでそのツイートに賛同した人たちは、台湾の人々に対する感謝の意を表した横断幕やプラカードなどを高々と掲げたのでした。

一方、台湾という国にとって野球というスポーツは日本の統治下の時代に持ち込まれたもので、植民地化という申し訳ない過去があるにも関わらず、よく引き合いに出される韓国とは異なり、とくに野球を通しては日台の関係は兄弟や親子に例えられるほどです。台湾野球の発展に貢献した日本人もたくさんいますし、台湾の野球人にとって日本野球はその背中を追い続けた存在です。そんな日本と戦える最高のステージWBCで、台湾代表チームはすばらしい試合を展開しました。

台湾代表チームは惜しくも敗れましたが、スタンドには日本ファンが掲げた台湾に対する感謝の横断幕やプラカード、一方それに呼応するかのように「日本おめでとう」の旗を掲げる台湾ファンと、全方位にお辞儀する台湾代表。感謝には感謝が、真心には真心がかえってくる、非常にすばらしい瞬間でした。末永く友達づきあいしたくなる国、台湾とその人々に感謝と栄光を!そして、次のWBCではぜひ日本と台湾で決勝戦を戦いたいですね。